□投稿者/ rest -(2025/01/05(Sun) 22:14:11)
| 「たがいに関係しあう諸国家にとって、ただ戦争しかない無法な状態から脱出するには、理性によるかぎり次の方策しかない。すなわち、国家も個々の人間と同じように、その未開な(無法な)自由を捨てて公的な強制法に順応し、そうして一つの諸民族合一国家(civitas gentium)を形成して、この国家がついには地上のあらゆる民族を包括するようにさせる、という方策しかない。だがかれらは、かれらがもっている国際法の考えにしたがって、この方策をとることを欲しないし、そこで一般命題としてin thesi正しいことを、具体的な適用面ではin hypothesi斥けるから、一つの世界共和国という積極的理念の代わりに(もしすべてが失われてはならないとすれば)、戦争を防止し、持続しながらたえず拡大する連合という消極的な代替物のみが法を嫌う好戦的な傾向の流れを阻止できるのである」(『永遠平和のために』カント著 岩波文庫 p47) カントの「世界共和国」で実現しているといえるのは今のEUだろうか。国境のない世界に近づいている。もっともまだ途上という気がする。 次善策としての「国際連合」はすでに実現しているが、昨今戦争抑止には機能不全に陥っている。不完全なのだ。かって地域統合が世界的に進んだ時期があったが、停滞している。世界的な地域統合が進んで、さらにその地域統合同士がおおきな地域統合に統合されていくと世界共和国が現実的に可能となってくる。そこは国境のない世界だ。EUの世界版が実現する。
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